はじめに:腰道具とは「職人の作業を支える相棒」
エアコン工事の現場では、腰道具の使いやすさが作業効率と安全性を決定づけます。
必要な工具が手の届く位置にあるだけで、作業のリズムが途切れず、ミスも減ります。
この記事では、僕が現場で実際に使用している腰道具セットの基本構成を紹介します。
さらに、各アイテムの詳細レビュー記事へのリンクも掲載しました。
🔗 各項目の「詳しくはこちら」から、使い心地や選び方を深掘りできます。
腰道具の基本構成
腰道具の基本構成
腰道具は、主に次の4つで構成されています👇
- 胴ベルト
- サポートベルト
- 腰袋
- 各種ホルダー(4P・2P・ドライバーなど)
自分の作業スタイルに合わせて、必要な工具を“最小限で最速”に取り出せる構成をつくりましょう。
胴ベルト ― 腰を支える“土台”
僕はワンタッチバックルタイプを愛用しています。
ズレが少なく、着脱がスムーズで、作業中のリズムを崩しません。
💡 ポイント: 長時間作業でも腰が安定しやすい、広幅・高強度タイプを選ぶこと。
はじめの頃、細いベルトを使っていたときは安定せず、
腰道具が左右にズレて非常に使いづらかった経験があります。
それ以来、特厚ナイロン製で幅広のモデルを選ぶようになりました。
▶ 詳しくはこちら: [胴ベルトとサポートベルトの違いと選び方]
使用モデル:
タジマ 新規格安全帯 胴ベルト Mサイズ(BWM125-BK)
鍛造ワンタッチバックルで耐久性が高く、特厚ナイロンが腰をしっかり支えます。
💬 感想: ワンタッチ式の「カチッ」という感覚が心地よく、
一日の始まりのスイッチを入れてくれるような存在です。
サポートベルト ― 腰の負担を軽減する“第二の支え”
胴ベルトだけでは腰への負担が大きくなりがちです。
そこで併用しているのが、クッション入りサポートベルトです。
💬 使用感: パッドが腰を包み込み、1日中の作業でも疲れにくい。
D環が付いているため、カラビナでビスケースなども装着できます。
▶ 詳しくはこちら: [胴ベルトとサポートベルトの違いと選び方]
使用モデル:
SK11(エスケー11)エアーフィットサポートベルト SFS-AIR-ST-BK
立体エアークッション構造で通気性が良く、ずり落ちにくい仕様。
💡 補足: サスペンダー式を使うと肩にも荷重を逃がせますが、
僕は肩こりしやすいため、腰のみで支えるタイプを選んでいます。
腰痛持ちの先輩は「サスペンダー式が一番楽」と話していました。
腰袋 ― 道具の“ホームポジション”
腰袋は現場の小宇宙です。
僕は大きめでポケットが多いタイプを愛用しています。
水平器、テスター、バリ取りなどを整理しながら入れられるため、
工具の出し入れがスムーズです。
💡 選び方のコツ: 「何を入れるか」から逆算して選ぶと失敗しません。
使用モデル:
マーベル(MARVEL)ソフトフィット ラージタイプ MDP-SF55
▶ 詳しくはこちら:[腰袋の選び方と整理術](作成予定)
各種ホルダー ― 手の延長線にあるツールたち
用途に合わせて、4P・2P・ドライバー用ホルダーを使い分けています。
配置のバランスを考えることで、無駄のない動線が作れます。
- 4Pホルダー: プラス・マイナスドライバー、ペンチ、ハサミ
- 2Pホルダー: カッター、ケーブルストリッパー
- ドライバーホルダー: マキタのペンドライバー専用
💬 ポイント: 腰袋とのバランスを取ることで、身体の動きが驚くほど軽くなります。す。
▶ 詳しくはこちら:[腰道具の配置バランスと動線設計](予定子記事)
まとめ:腰道具は「技術と心の支点」
腰道具は、作業効率・安全性・身体のコンディションを左右する職人の基本装備です。
見た目で選ぶよりも、実際に使いながら“自分の体に合う”形を探すことが大切です。
👉 まずは自分の作業リズムを観察し、少しずつ自分仕様にアップデートしていく。
その積み重ねが、やがて“道具に支えられる職人”から、
“道具を活かす職人”への成長につながっていきます。
工具と道具の紹介
ペンドライバー
軽量で扱いやすく、エアコン取付のネジ締めには十分なトルクがあります。
マキタのTD022シリーズを愛用しています。
愛用しているのはマキタのペンドライバーです。
以前は18Vインパクトを使っていましたが、軽量化のためにペン型へ変更しました。
結果的に、腰道具全体が軽くなり、作業後の疲れが減りました。
ペンチ
ビクターのマルチペンチを使用中。
切れ味がよく、VVFケーブルはもちろん、銅管の切断にも使える万能タイプです。
電工ハサミ
タジマのバリットバサミを使用。
軽くて握りやすく、バンド切りにも便利です。
ケーブルストリッパー
第二種電気工事士試験で使ったホーザンP-958を今でも使用しています。
試験時代の相棒という感覚があり、今でも愛着があります。
カッター
オルファのハイパーAL型を使用。
刃の逆側に爪のような突起があり、意外な場面で役立ちます。
テスター
HIOKIのカードテスターを使用。
エアコン工事では、100V/200Vの確認が必須なので、必ず持ち歩いています。
水平器
裏板の取り付け時に必ず使用します。
エビス製のGディレクターが精度・耐久性ともに優れています。
パイプカッター
冷媒配管(銅管)の切断に使用。
タスコ製は切れ味と耐久性が良く、現場での使用に最適です。
バリ取り
銅管を切った後の処理に使用。
切り口のバリを丁寧に取ることで、ガス漏れリスクを大幅に減らせます。
ビスケース
カラビナで簡単に取り外せるタイプを使用。
鉛筆やペンを入れる小ポケットもあり、腰回りをすっきり保てます。
まとめ
腰道具づくりは、職人にとって自分の流儀を形にする作業です。
「できるだけ多くつけたい」「でも重くなると疲れる」——このバランスが腕の見せどころ。
私は今も試行錯誤の途中ですが、
軽くて疲れにくい腰道具こそ、集中できる仕事環境をつくると感じています。
軽さは、手抜きではなく“持続力”のための工夫。
あなたにとっての最適な腰道具を、少しずつ作り上げていってください。







