エアコン工事では、
100V → 200V
200V → 100V
の電圧切り替えが必要になることがあります。
この記事では、僕が現場で実際に行っている
“失敗しない電圧切り替え手順” をまとめました。
Contents
1. 現場に着いたら最初に必ず「コンセントの電圧」を確認する
最初にやるべきことは、
室内側のエアコンコンセントの電圧確認 です。
- お客様が購入したエアコンの電圧
- 室内コンセントの電圧
この2つが 一致しているか を必ず確認します。
一致 → OK
不一致 → 電圧切り替えが必要
2. 分電盤を確認する(ここが最重要)
電圧切り替えが必要なら
まず分電盤を開くのが絶対条件 です。
以下の3つを確認します。
✔ ① 単相2線式か?単相3線式か?
- 単相2線式(白・黒)
→ 100Vしか作れない
→ 200Vへの変更は不可能 - 単相3線式(赤・黒・白)
→ 100Vと200Vが作れる
→ 電圧切り替えOK
▶ 僕自身、
200Vのエアコンを持って行ったのに現場が単相2線式で、
そのまま商品変更になったことがあります。
必ずチェックしてください。
✔ ② 小ブレーカーが200V対応(2P)か?
200V用は 2Pブレーカー(両切り) が必要です。
単極ブレーカーの場合は交換となります。
✔ ③ 専用回路かどうか
過去の誤施工で火災報知器や換気扇と共用されている場合があります。
このまま200Vに切り替えると火災報知器が破損します。
3. 停電作業(主幹ブレーカーを落とす)
通電していると危険なので必ず停電します。
- 主幹ブレーカーOFF
- テスターで「電圧ゼロ」を確認
4. 電圧切り替え作業
▶ A. ブス組み替え

単相3線式の基本はこれです。
🔌 電圧の基礎知識
- 赤 − 黒 = 200V
- 白 − 黒 = 100V
- 白 − 赤 = 100V
この3つを現場で覚えておけば間違いません。
100V → 200V の切り替え
白・黒を使っていた配線を、
赤・黒 に組み替えるだけ。
▶ B. ブレーカーユニットを200V用に変更

決まった手順に従って切り替えます。
このタイプのブレーカーはブスの組み替えは必要ありません。
ほとんどのメーカーのものは簡単に切り替えできます。
5. 室内コンセントを「200V用」に交換する
100V用と200V用は形状が全く違うため、
絶対に交換が必要です。
- アース線の有無
- 施工跡の補修
もここで確認します。
6. 停電復旧 → 電圧測定
通電したら必ずテスターで確認します。
ブレーカーと室内コンセントの電圧測定して間違った電圧が出れば誤施工がここでわかります。
【まとめ】この記事のポイントは3つだけ
- 赤 − 黒 = 200V
- 白 − 黒、白 − 赤 = 100V
- 手順は必ず「コンセント → 分電盤 → 停電 → 切替 → 測定」の流れ
この3つだけ覚えておけば、現場で迷うことはありません。


