はじめに
腰道具のベルト選びは、見た目よりもずっと重要です。
同じように見えても、ベルト幅・バックルの種類・サポートの有無によって、
1日の作業の快適さが大きく変わります。
僕自身、はじめの頃は何もわからず、細いベルト幅のものを使っていました。
すると、腰道具の重みでベルトが安定せず、ズレて回ってしまう。
脚立の上でそれが何度も起きて、正直かなりストレスでした。
そこから少しずつ、「ベルト選びが作業効率を左右する」と実感していきました。
胴ベルトとは ― 腰道具の“基礎”を支える部分
胴ベルトは、工具を吊るすためのベースとなる帯です。
金具や腰袋、ドライバーホルダーなどをすべて支える“軸”の役割を果たします。
✅ 僕が使っている胴ベルト
- タジマ 新規格安全帯 胴ベルト Mサイズ(BWM125-BK)
このベルトは、ベルト幅が広くて安定感が抜群。
さらに、鍛造ワンタッチバックルが非常に使いやすいです。
昔は一般的な「通しバックルタイプ」を使っていましたが、
作業中に少しずつ緩んでくるのが難点でした。
今のワンタッチタイプに変えてからは、
着脱も早く、ズレや緩みのストレスがなくなりました。
作業のたびに「カチッ」と締まる感覚が、気持ちの切り替えにもなっています。
サポートベルトとは ― 腰を守る“受け”の部分
サポートベルトは、胴ベルトをしっかり固定し、腰への負担を分散させるための補助ベルトです。
長時間の作業では、腰だけで道具の重みを支えると疲労がたまります。
サポートベルトを併用することで、胴ベルトの圧力を背中全体へ逃がすことができます。
✅ 僕が使っているサポートベルト
- SK11(エスケー11)エアーフィットサポートベルト SFS-AIR-ST-BK
このベルトは立体エアークッション入りで、腰が楽。
1日中つけていても蒸れにくく、ズレにくい構造になっています。
「パッドが腰を包み込む感じ」で、作業後の疲労感が全然違います。
サスペンダー式も選択肢のひとつ
サポートベルトの中には、肩にベルトを通すサスペンダー式のタイプもあります。
これは、腰の重みを肩にも分散できる構造になっています。
僕のまわりでも、腰痛持ちの先輩がこのタイプを使っていて、「これを使うと腰がすごく楽だ」と言っていました。
ただ、僕自身は肩に重みがかかるとすぐ肩がこる体質なので、
あえて「腰のみタイプ」を使っています。
このあたりは体のタイプによって向き不向きがあり、
自分の身体と相談して選ぶのが一番です。
まとめ ― ベルト選びは“道具を支える道具”選び
はじめの頃は、ベルトなんてどれも同じだと思っていました。
でも実際には、ベルトひとつで作業の安定感・疲労度がまったく違う。
✅ 選び方のポイント
- 幅の広いベルトは安定し、腰がブレにくい
- サポートベルトで重みを分散できる
- ワンタッチバックルは着脱が早く、緩まない
こうした小さな要素の積み重ねが、1日の集中力や仕上がりの精度に直結します。
腰道具は、自分の身体の一部です。
だからこそ、“自分の体に合ったベルト”を選ぶことが、職人としての第一歩だと思っています。
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