今回は接地抵抗測定について解説していきます。
電気工事士には測定業務があるのですが、今回の接地抵抗測定だったり、絶縁抵抗測定だったりではじめのうちは混乱しがちだと思います。
それぞれを比較しながら紹介したいと思います。
動画で解説
接地抵抗測定とは?
接地(アース)
電気設備などと大地を接続すること。接地線のこと。
抵抗(電気抵抗)
電気の通りにくさのこと。
接地抵抗測定
この電気の通りにくさを測定することを接地抵抗測定といいます。
接地の役割
それでは接地の役割についてみていきましょう。
電気設備がなんらかの原因で不具合が出てしまうと電気が外に漏れ出てしまうときがあります。アースがない場合とある場合で電気の流れが変わってきます。
アースがない場合
アースがない場合は、電気設備から漏れ出た電気に人間が触れてしまったら、人間に電気が流れてしまいます。これが感電事故です。
触れた箇所にキズを負ってしまったり、最悪の場合には死に至ってしまいます。なので電気のことを理解した電気工事士が施工する必要があるのです。
この感電事故を防ぐためにアースを接地することになります。
アースがある場合
アースがある場合は、電気設備機器から漏れ出た電流はアースを通って大地に流れます。
アースに電気が流れるので、人体には電流がいかず感電事故を防ぐことができます。このとき接地抵抗の値が大切です。
接地抵抗の値は接地工事を施す場所により決まっています。接地抵抗の値は、人体の抵抗の値より低いため電流は大地に流れます。
人体の抵抗値は、人によっても、濡れていたりといった状況によっても異なりますがおおよそ5,500Ωと考えておくと理解が進むと思います。
絶縁抵抗測定との比較
絶縁抵抗測定
該当する回路の漏電チェックが目的で行います。流れにくいほど、電気が漏れにくい絶縁性が高いことを意味するので、値が大きいほど良いです。
接地抵抗測定
該当するアースが感電事故を予防できるかのチェックを目的として行います。流れやすいほど、大地に電気を逃がせることを意味するので、値は小さいほど良いです。
接地抵抗測定
まとめ
以上が接地抵抗の解説でした。