今回は絶縁抵抗測定について解説していきます。
電気工事における測定作業は、事故を未然に防ぐため、また不具合の特定をするためにとても大切です。
絶縁抵抗測定って聞くと、未経験の方ですとなじみのない人の方が多いと思います。この記事では深くは取り扱いませんが、絶縁抵抗測定について表面だけ解説したいと思います。
動画で解説
絶縁抵抗測定とは
①絶縁抵抗が低くなると漏電が生じる
電線は絶縁抵抗が低くなると漏電をしてしまいます。わかりやすいように正常な状態と異常な状態を比較してみます。
正常な状態(絶縁性が高い)
以下の簡略図を見てみてください。
水の場合は、水道管に水圧がかかっています。私たちは蛇口をひねることで、水を使うことができます。
同じように、電気の場合は、電線に電圧がかかっていて電気設備につながっています。電気設備、図ではエアコンのスイッチを入れると仕事をはじめます。エアコンですので冷房だったり、暖房という仕事をします。
電線は、電気を通す導体のまわりを、電気を通さない絶縁体で覆うことでできています。絶縁体により電気が外にもれず電気設備まで届けることが可能になっています。
水道管:水圧がかかっている。住宅0.2Mpaくらい。(単位pa:パスカル)
電線:電圧がかかっている。住宅100V・200V。(単位V:ボルト)
異常な状態(絶縁性が低い)
今度は異常な状態です。
水道であれば、水道管に何らかの原因によりひび割れや穴が空いたとします。その不具合があった部分から水が流れてしまいます。これが水漏れ、漏水です。
電気では、時の経過や環境による劣化や施工時に電線をビスなどで傷つけてしまったときなどに、絶縁体を破壊しまうことで電気が外に漏れ出てしまうことがあります。これが漏電です。
②漏電は感電や火災の原因となり危険
前述のように、漏電している電線と電気的につながると人間は感電してしまいます。0.01Aで人体にキズが、0.1Aで死亡してしまいます。
漏電は、火災や感電の原因となる。
また漏電箇所にほこりなど燃えやすい物質があれば火災になってしまいます。
③電流が漏れない性能である絶縁性を測定すること
対地間絶縁抵抗
地絡しないかをチェックします。
線間絶縁抵抗
短絡しないかをチェックします。
まとめ
今回の記事は以上となります。
①絶縁抵抗が低くなると漏電が生じる
②漏電は感電や火災の原因となり危険
③電流が漏れない性能である絶縁性を測定すること