はじめに
修行を始めて3年が経ったころ、
少しずつスキルにも自信がついてきました。
どんな現場でも、手順を組み立て、納めきる力が身についたのです。
同時に、実務経験も3年以上を満たし、
電気工事士としての要件をクリアしていました。
そして、心の中でひとつの思いが強くなっていきました。
「次のステップに進もう」と。
業務委託への転換を自ら提案した
親方のもとで学びながらも、
自分の力で現場を請けてみたいという気持ちが膨らんでいきました。
その思いを胸に、ある日、自分から親方に話を切り出しました。
「これからは業務委託という形でやらせてください。」
この一言で、僕の働き方は大きく変わりました。
雇用関係を終え、自分の責任で現場を受ける。
つまり、完全に“自分の名義”で仕事をするということです。
ハイエースを買い、自分の現場へ向かう
迷いはありませんでした。
ハイエースを購入し、工具を積み込み、
自分の現場へと向かう朝。
その瞬間、胸の中で静かに確信しました。
「自分の仕事が始まった。」
3年前、住宅リフォーム営業を辞めたときに誓った
「手を動かして生きる」という決意。
その言葉がようやく現実になったのです。
自分で段取りを組み、納期を守る
仕事のやり方は一変しました。
誰かに段取りを決めてもらうのではなく、
自分で段取りを組み、納期を守り、仕上げを決める。
その自由さと責任の重さが、
逆に“生きている”という感覚を強くしていきました。
失敗すれば自分の責任。
でも、それを全部引き受けられることが、
独立の本当の意味だと知りました。
独立は、自由と責任の両輪
独立して初めてわかることがあります。
それは、「自由」と「責任」はセットだということ。
誰の指示もなく、すべてを自分で決められる。
けれど、その結果はすべて自分に返ってくる。
だからこそ、一つひとつの現場に全力で向き合う。
それが“職人として生きる”ということなのだと実感しました。
まとめ
こうして、僕は“職人として独立する”という
3年前の目標を、ついに現実にしました。
ハイエースに工具を積み、
自分の手で仕事をつくり、届けていく。
それは、誰かの期待に応えるためではなく、
自分の信じた生き方を形にするための一歩でした。


